豊臣兄弟！なか（大政所）家系図大政所とねね（寧々）は親戚

2025年6月23日

豊臣秀長の母・なかと義理の姉・寧々（ねね）との関係

豊臣秀長の母・「なか」の名前について

2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟！」の主人公は、仲野太賀さん扮する「小一郎」こと豊臣秀長（1540~1591年）で、その母は坂井真紀さん扮するなかとされています。

なかとはのちの大政所で、法号を天瑞院と言います。「なか」という名前は通説として使われている名前で、豊臣秀長の母が本当に「なか」であったかどうかは史料の上で明らかになっていません。

豊臣秀長の母を指すときの呼び名は、大政所か天瑞院と呼ぶ方が正確です。

大河ドラマ「豊臣兄弟！」における寧々（ねね）の役柄

なかは妙雲院殿栄本という男性の間に、とも（瑞竜院）・豊臣秀吉・豊臣秀長・あさひ（南明院）の4人の子供たちがいることで有名です。

ただ、なかの家系図を作成すると、親戚の1人として浜辺美波さん扮する寧々（ねね）が現れることが分かります。NHKは大河ドラマ「豊臣兄弟！」における寧々（ねね）の役柄をこのように紹介しています。

豊臣秀吉の正妻。秀吉が関白に就任したのちは北政所（きたのまんどころ）と称される。
負けず嫌いの性格で、夫の秀吉とともに出世街道を駆け抜ける。
やがて庶民の娘から“戦国のファーストレディ”へと昇りつめる。

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なか（大政所）の家系図

なかと寧々（ねね）は、杉原家という家を1つ挟んでいますので「親子兄弟」や「おばと姪」という具合に、血が濃くつながっている家族・親戚ではありません。

しかしなかと寧々（ねね）の関係は、「全くの赤の他人」とも言い切れません。両者の関係は非常に興味深いところです。

なか（大政所）の親・子供・親戚たち

なか（大政所）の親

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名前	生年と死没年	説明
関弥五郎兼員（せきやごろうかねかず）	?~?	なかの父親。尾張国御器所村の有力百姓

なかの父は関関弥五郎兼員（せきやごろうかねかず）という人物で、苗字を持っています。

この時代に苗字を持つ百姓は農村に行くとそれなりの存在で、土地も持たないような「奴（やっこ）」つまり「雇われ百姓」ではなかったと可能性が高いと言えるでしょう。

「豊臣秀吉・秀長の兄弟は貧しい百姓の生まれであった」というのは「太閤伝説」の定番の言い伝えです。しかし、なかが苗字を持つ父親の娘であったことを考えると、秀吉・秀長兄弟は最底辺の百姓というわけでもなく、地道に農作業に励んでいれば、「地元の顔役」にはなれるような中から上ぐらいの百姓であったことが想像できます。

なか（大政所）の兄弟

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名前	生年と死没年	説明
なか（大政所・天瑞院殿）	1517〜1592年	とも（瑞竜院殿）・豊臣秀吉・豊臣秀長・あさひ（南明院殿）の母。夫は妙雲院栄本
女子（名前不明）	?~?	なかの妹。杉原家次の妻
とら（栄松院）	?~1608年	なかの妹。小出秀政の妻

なかの妹の1人（名前不明の女子）が、杉原家次に嫁いだことで、なかと寧々（ねね）の間に親戚としてのつながりができました。

なか（大政所）の子供

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名前	生年と死没年	説明
とも（瑞竜院）	1532~1625年	夫・妙雲院栄本との長女。のちに豊臣秀次・秀勝・秀保を産む
豊臣秀吉（とよとみひでよし）	1537~1598年	夫・妙雲院栄本との長男。のちの関白太閤
豊臣秀長（とよとみひでなが）	1540~1591年	夫・妙雲院栄本との次男。のちの大和大納言
あさひ（南明院）	1543~1590年	夫・妙雲院栄本との次女。のちに徳川家康の正室となる

なか（大政所）の義理の親戚（杉原家）

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名前	生年と死没年	説明
杉原家次（すぎはらいえつぐ）	1531〜1584年	なかの妹（名前不明）の夫
朝日殿（あさひどの）	?~1598年	杉原家次の姉。杉原道松を婿に迎える
七曲殿（ななまがりどの）	?~1603年	杉原家次の姉。浅野長勝の妻
寧々（ねね）	1549〜1621年	朝日殿と杉原道松の実の娘。浅野長勝・七曲殿夫妻の養女
木下家定（きのしたいえさだ）	1543年〜1608年	ねねの実の兄。「木下」の苗字は後年に付けられた。小早川隆景の父
長慶院	?~?	ねね実の姉。「京殿」とも呼ばれる。三雪全友の妻
屋々（やや）	?~1616年	ねねの実の妹。浅野長吉（のちに長政）の妻