大河ドラマ「豊臣兄弟!」で池端杏慈さんが演じる末(すえ)は、小一郎(仲野太賀)と慶(吉岡里帆)の長女です。
戦の傷がもとで死去した羽柴与一郎(大西利空)の妹にあたります。
末にあたる女性が史実で存在したかどうかを確認すると、「毛利家文庫『天正記』」における1588(天正16)年7月25日の記録において「御末様(おすえさま)」という人物が紹介されており、この女性は豊臣秀長の別妻または娘ではないかと指摘されています。
こうした点から「豊臣兄弟!」の末は史実を参考にしながら創作された可能性があります。
▼要点まとめ
・豊臣兄弟!の末は小一郎(仲野太賀)と慶(吉岡里帆)の長女
・池端杏慈さんが演じる
・23話「さらば官兵衛」で与一郎(高木波瑠)の妹として誕生
・29話「天下への道」以降に成長した姿で登場
・「毛利家文庫『天正記』」には「御末様(おすえさま)」という女性が登場する
・豊臣兄弟!の末は実在した可能性がある
→ 豊臣兄弟 慶(吉岡里帆) どうなる
→ 豊臣兄弟!慈雲院(慶)とは誰?
→ 豊臣兄弟 羽柴与一郎(高木波瑠/大西利空)とは?
→ 羽柴与一郎の死因
→ 豊臣秀長の子供一覧(与一郎・「秀保の妻」・おきく・千丸・秀保・岩)
→ 豊臣秀長の娘たち(岩・「秀保の妻」・おきく)
結論|豊臣兄弟!の末は史実を参考に創作された可能性がある
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の末(池端杏慈)は、小一郎(仲野太賀)と慶(吉岡里帆)の長女として描かれる人物です。
「豊臣兄弟!」の時代考証を担当している黒田基樹氏の著書は、「毛利家文庫『天正記』」に収録されている記述に基づき、「御末様(おすえさま)」という女性が登場することを紹介。
このことから、史実における「御末様」は豊臣秀長の側室(別妻)または娘ではないかと推測されています。
そのため末は完全なドラマオリジナル人物と断定することはできず、実在した可能性がある女性と言えるでしょう。
→ 豊臣兄弟 慶(吉岡里帆) どうなる
→ 豊臣兄弟!慈雲院(慶)とは誰?
→ 豊臣兄弟 羽柴与一郎(高木波瑠/大西利空)とは?
→ 羽柴与一郎の死因
→ 豊臣秀長の子供一覧(与一郎・「秀保の妻」・おきく・千丸・秀保・岩)
→ 豊臣秀長の娘たち(岩・「秀保の妻」・おきく)
豊臣兄弟!の末
末(すえ)とは?
「豊臣兄弟!」に登場する末(すえ)は、小一郎(豊臣秀長)と慶の間に生まれたひとり娘です。
23話「さらば半兵衛」で誕生し、続く24話「軍師官兵衛」では名前が「末」であることが明らかになりました。
そして29話から始まる「天下一統編」以降に、成長した末が新たに登場します。
NHK公式サイトでは、
秀長と慶の間に生まれたひとり娘。奔放な性格だが、心優しい少女。
と紹介されています。
豊臣家の中で育った少女として、今後どのような役割を果たしていくのか注目されています。
→ 豊臣兄弟!23話「さらば半兵衛」あらすじ
→ 豊臣兄弟!24話「軍師官兵衛!」あらすじ
→ 豊臣兄弟!29話「天下への道」あらすじ
末役は池端杏慈さん
成長した末を演じるのは池端杏慈さんです。
池端さんはモデル・俳優として活躍しており、本作が大河ドラマ初出演となります。
本人も、
大河ドラマはこのお仕事を始めたときからの1つの目標でもあったので、「ついにこの場所に立てるんだ」という実感がわいてきたときは、本当に嬉しくてたまりませんでした。
とコメント。
また末という人物については、
天真爛漫で活発な女性だと思いました。
末の純粋さや力強さを大切にしながら演じたい
と語っており、明るさと芯の強さを兼ね備えた人物として描かれることが期待されています。
池端杏慈さんプロフィール
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 名前 | 池端杏慈 |
| 生年月日 | 2007年9月8日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 所属事務所 | レプロエンタテインメント |
| 代表作 | 「ワンダンス」「サバ缶、宇宙へ行く」「リクルート ゼクシィ 15代目CMガール」など |
| 大河ドラマ出演 | 「豊臣兄弟!」が初出演 |
モデルとして活動を始め、その後ドラマや映画にも出演。
「豊臣兄弟!」では豊臣秀長の娘という重要な役どころに挑戦します。
「豊臣兄弟!」での末の見どころ
23話「さらば半兵衛」
末は23話「さらば半兵衛」で誕生します。
竹中半兵衛と小一郎が松寿丸の処遇を巡って対立する中、慶は女児を出産。
生まれたばかりの赤ん坊を半兵衛が抱く場面は、小一郎と半兵衛が和解する象徴的なシーンとなりました。
続く24話「軍師官兵衛!」でこの女の子の名前は「末(すえ)」であることが明らかになります。
→ 豊臣兄弟!23話「さらば半兵衛」あらすじ
→ 豊臣兄弟!24話「軍師官兵衛!」あらすじ
29話「天下への道」以降
29話「天下への道」以降、成長した末が本格的に登場します。
末から見ると伯父にあたる羽柴秀吉が天下人へ道を進む一方、それを補佐する小一郎の一家も新たな時代へ進んでいきます。
奔放で心優しい少女として育った末が、父・秀長や母・慶、兄・与一郎たちとどのような物語を紡いでいくのか注目です。
豊臣兄弟!末のモデルは実在した?
「御末様」という女性が「毛利家文庫『天正記』」に登場する
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の時代考証を担当している黒田基樹氏には「秀吉を天下人にした男 羽柴秀長 大大名との外交と領国統治」という著作があります。
その中で黒田氏は「毛利家文庫『天正記』」(『毛利史料集』収録)の記述を紹介し、「御末様」という女性が実在した可能性を示唆。
1588(天正16)年7月25日、毛利輝元が京の聚楽第近くにあった豊臣秀長邸を訪れたときのことをこのように記しています。
そこで輝元から進物を贈られているが、秀長に続いて「御末様」という人物がみえている。秀長の別妻か娘にあたると推測されるが、確定できない。
黒田基樹. 秀吉を天下人にした男 羽柴秀長 大大名との外交と領国統治 (講談社現代新書) (p. 59). (Function). Kindle Edition.
御末様は豊臣秀長の側室や娘などの身内か?
このとき毛利輝元は豊臣秀長と「御末様」という2人の人物に続いて、
- 福智長通
- 桑山重晴
- 羽田正親
- 藤堂高虎
といった、豊臣秀長の家来の中でも、「従五位下」という朝廷から任じられた正式な官位を持つ、特別な家臣たちにも進物を贈っていたことが記録として残されています。
つまり「御末様」の立場は「豊臣秀長よりは下」であるが、「秀長の重臣たちよりは上」であったことが分かります。
こうした記録から「御末様」は「秀長の近しい身内にあたる人物」で、秀長の側室か娘だったかもしれないという推測が成り立つのでしょう。
→ 福智長通とは?従五位下三河守に任官
→ 桑山重晴とは?従五位下修理大夫に任官
→ 羽田正親とは?従五位下長門守に任官
→ 藤堂高虎とは?従五位下佐渡守に任官
→ 豊臣秀長の家臣団
完全なドラマオリジナルとは言い切れない
現在確認できる豊臣秀長の研究書などでは、
・慶(慈雲院)が「末」を出産した記録
・秀長の娘に「末」という名前があった記録
はいずれも確認されていません。
一方で「毛利家文庫『天正記』」における「御末様」の存在を考えると、大河ドラマ「豊臣兄弟!」の制作スタッフがこの人物を参考に設定した可能性も考えられます。
そのため末は、
・完全な実在人物
・完全なドラマオリジナル
のどちらかではなく、「史実を参考に創作された人物」として考えるのが現時点では最も自然でしょう。
史実における豊臣秀長の正室(正妻)である慈雲院や、子供たちの存在については下記の記事で詳しく紹介しています。
→ 豊臣兄弟!慈雲院(慶)とは誰?
→ 豊臣秀長の子供一覧(与一郎・「秀保の妻」・おきく・千丸・秀保・岩)
→ 豊臣秀長の娘たち(岩・「秀保の妻」・おきく)
FAQ|豊臣兄弟!末についてよくある質問
Q. 豊臣兄弟!の末とは誰ですか?
A. 小一郎(豊臣秀長)と慶の間に生まれたひとり娘です。
23話「さらば半兵衛」で誕生し、29話「天下への道」以降に池端杏慈さんが成長した姿を演じます。
Q. 末を演じるのは誰ですか?
A. 池端杏慈さんです。
「豊臣兄弟!」が大河ドラマ初出演となります。
Q. 末は実在した人物ですか?
A. 小一郎と慶の長女として誕生した末と同一人物であることを示す史料は見つかっていません。
ただし「毛利家文庫『天正記』」には「御末様(おすえさま)」という女性が登場しており、記述の内容から豊臣秀長の側室(別妻)あるいは娘ではないかという指摘がされています。
Q. 豊臣秀長に娘はいましたか?
A. はい。
史実では実子として「秀保の妻」や「きく(大善院)」、養子として「岩」という娘の存在が確認されています。
詳しくは下記の記事で解説しています。
Q. 末はその後どうなりますか?
A. 現時点ではドラマでどのような人生を歩むのかは公表されていません。
史実でも同一人物と断定できる記録はなく、今後のドラマ独自の展開にも注目が集まります。
豊臣兄弟!の末に関わる人物
小一郎(豊臣秀長)|末の父
豊臣秀吉の弟であり、豊臣政権を支えた名補佐役です。
慶|末の母
豊臣秀長の正室です。
ドラマでは与一郎と末を育てる母として描かれています。
羽柴与一郎|末の兄
末の兄として登場する秀長の嫡男です。
→ 豊臣兄弟 羽柴与一郎(高木波瑠/大西利空)とは?
→ 羽柴与一郎の死因
豊臣兄弟!の末に関わる歴史的出来事
豊臣秀長の家族
豊臣秀長はその生涯において、実子3人(男子1人と女子2人)と、養子3人(男子2人と女子1人)が存在したことが確認されています。
→ 豊臣秀長の子供一覧(与一郎・「秀保の妻」・おきく・千丸・秀保・岩)
→ 豊臣秀長の娘たち(岩・「秀保の妻」・おきく)
参考文献
今回の記事は下記の書籍を参考としています。これらの著作の著者のうち、黒田基樹さんと柴裕之さんは大河ドラマ「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されています。
- 八津弘幸 豊臣兄弟! 後編 (NHK大河ドラマ・ガイド) NHK出版
- 黒田基樹 羽柴秀吉とその一族 秀吉の出自から秀長の家族まで (角川選書)
- 柴裕之(編著)豊臣秀長 (シリーズ・織豊大名の研究) 戎光祥出版
- 黒田基樹. 羽柴秀長の生涯 (平凡社新書 1088)
- 黒田基樹 秀吉を天下人にした男 羽柴秀長 大大名との外交と領国統治 講談社現代新書
