豊臣兄弟! 15話 まとめ
「豊臣兄弟!」の15話「姉川大合戦」は、1570(元亀元)6月に行われた「姉川の戦い」が始まるまでに織田信長が採った戦略や、姉川を挟んで行われた織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍の大規模な戦闘シーンが描かれるでしょう。
豊臣兄弟である小一郎・藤吉郎たちは、姉川での戦いのあまりの激しさに呆然とするのでした。
豊臣兄弟! 15話 あらすじ(ネタバレなし)
藤吉郎が小谷城攻めを志願
岐阜城では織田信長(小栗旬)がすぐにでも浅井長政(中島歩)を討ち滅ぼすと意気軒昂。そこで藤吉郎(池松壮亮)が信長の前に進み出て、策があるから小谷城攻めを任せてほしいと言い出します。
藤吉郎の策とは浅井家の小谷城をそれを取り巻く支城から孤立させること。苅安城(かりやすじょう)と長比城(たけくらべじょう)は調略で織田に寝返らせておき、横山城は力攻めをするという内容でした。
横山城は小谷城を守る支城の中でも最も重要です。藤吉郎には、横山城の城攻めが始まれば浅井長政は救援をするために小谷城からすぐに出撃してくるという読みがありました。
一方、小一郎(仲野太賀)はお市(宮﨑あおい)が織田家に戻るよう説得するために、使者を送ります。
姉川の戦いで織田・徳川連合軍が勝利
1570(元亀元)年6月19日、信長は北近江の浅井領に向けて進軍。藤吉郎が立てた策の通り、竹中半兵衛(菅田将暉)が調略を済ませておいた苅安城と長比城はあっさりと開城し、織田軍は横山城の包囲を始めます。
6月28日には包囲された横山城を救援するために集まった浅井・朝倉の連合軍1万3,000と、それを迎撃する織田・徳川連合軍2万1,000の軍勢が姉川を挟んで対峙。世に言う「姉川の戦い」です。
法螺貝の合図ととも両軍は激突し、緒戦は織田・徳川連合軍が苦戦するも、ほどなくして徳川の別働隊が朝倉の側面をつき、「姉川の戦い」は織田・徳川連合軍の勝利に終ります。
豊臣兄弟! 15話 ネタバレ(結末まで解説)
実在の木下藤吉郎秀吉は「姉川の戦い」で苅安城と長比城を調略
「豊臣兄弟!」の第15話では藤吉郎(池松壮亮)は浅井長政の小谷城攻めを志願し、苅安城と長比城の調略を信長に献策します。
ドラマの中では竹中半兵衛が実際の調略を担当しますが、國學院大学名誉教授の故・桑田忠親さんの著作「豊臣秀吉研究 上」によると、木下藤吉郎秀吉がこの2つの城を調略したとあります。
江北に攻め入った信長は、木下秀吉に命じて、長競の守将樋口直房らを味方につかせ、長競・刈安の二塁を落としいれ、江北への通路を開き、六月二十一日には、徳川勢と共に長政の居城小谷山に迫ったが、一気にこれを陥落させることの不利を悟り、その夜は、諸勢を率いて虎御前山に陣を張り、柴田勝家・佐久間信盛・木下秀吉・丹羽長秀・蜂屋頼隆らに命じて、在々所々に放火させ、翌日、馬を納めた。この時、信長の殿軍と浅井勢との間に相当の激戦があった。
桑田 忠親. 豊臣秀吉研究 上 角川選書クラシックス (p. 177). (Function). Kindle Edition.
桑田名誉教授によると「姉川の戦い」における木下藤吉郎の功名は、長競・刈安の2つの砦を落としただけにとどまると指摘されています。
藤堂高虎も「姉川の戦い」に参加していた
大河ドラマ「豊臣兄弟!」のガイドブックである「豊臣兄弟! 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド)」の第15話あらすじでは全く触れられていませんが、津市の説明によると「姉川の戦い」にはのちに豊臣秀長の家臣として仕える藤堂高虎(1556~1630年)も浅井家の家来として従軍。
このときの藤堂高虎はまだ14才で「姉川の戦い」が初陣でした。
1570(元亀元)年時点での藤堂高虎は侍大将や馬廻衆といった高い身分の上級武士ではなく、近江国犬上郡藤堂村の在郷被官、つまり半農半兵の郷士にすぎなかったと考えられています。
姉川の戦いとは?史実を簡単に解説
なぜ大規模な戦闘が発生したのか
1570(元亀元)年4月下旬、織田信長は、越前国の戦国大名・朝倉義景の重要な支城の1つである金ヶ崎城を攻囲したにもかかわらず、義弟・浅井長政の裏切りが発覚したことで、京への撤退を余儀なくされました(「金ヶ崎の退き口」)。
その「金ヶ崎の退き口」での敗戦の2ヶ月後、織田信長は岐阜で3万に及ぶ大軍を集結させ、同盟関係にある徳川家康とともに、北近江の浅井領に侵攻。姉川を挟んで織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍が退治しました。
この「姉川の戦い」では、一説によると織田・徳川連合軍の兵力は4万で、浅井・朝倉連合軍の兵力は1万3,000だったと言われています。
合計5万人以上にも及ぶ兵力が、姉川の上で戦ったため、「川の色が血に染まって赤くなった」と後世に伝えられるほど激しい戦闘となりました。
「姉川の戦い」〜戦闘の勝敗とその後の展開
一般的に「姉川の戦い」では織田・徳川連合軍が浅井・朝倉連合軍に勝利したと伝えられています。
ただ戦略的に見ると、織田信長が「姉川の戦い」の戦いの勝利で浅井・浅倉から奪い得たものは、それほど多くはありませんでした。
ただ、信長は数少ない戦果の1つとして、浅井長政が守る小谷城の支城の1つである、横山城を奪取することに成功しています。
信長は、この横山城の城将に木下藤吉郎秀吉を任命し、浅井家の家臣を織田に寝返らせる調略(寝返り「工作)に従事させることになるのでした。
豊臣兄弟! 15話の見どころと考察
戦の激しさに呆然とする藤吉郎と小一郎
下記のセリフ(吹き出し)は「姉川の戦い」の戦闘が終了したのちに、小一郎と藤吉郎の豊臣兄弟がつぶやいた会話です。
「本当に…わしらは勝ったんかのう」
「分からんけど…ここは地獄じゃ」
このとき2人は川の上に積み上げられた屍体を目の前にして虚な目をしていると、「豊臣兄弟!」のガイドブックが描写しています。
今後の展開への影響〜激しさを増す「信長VS浅井・朝倉」の抗争
上述したように史実の「姉川の戦い」は激戦であったものの、織田信長は勝利を収めたにも関わらず、浅井長政と朝倉義景に対して戦略的に優位な立場を築くことはできませんでした。
実際、「姉川の戦い」ののち、実在した浅井長政と朝倉義景は南近江の宇佐山城(現在の滋賀県大津市)を守る織田信治(信長の弟)と森可成(森蘭丸の父)を戦死させ、そのまま比叡山延暦寺に逃げ込んでいます。
こうした経緯もあり「豊臣兄弟!」の第16話「覚悟の比叡山」では、いわゆる信長による「比叡山焼き討ち」が描かれます。
第15話の「姉川の戦い」は豊臣兄弟たちが呆然とするほどの激戦であったにも関わらず、なおも続く「信長VS浅井・朝倉」という抗争のほんの一場面にすぎなかったことが、翌週以降に判明するでしょう。
豊臣兄弟! 15話 キャスト 相関図
豊臣兄弟! 15話 キャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の15話に登場する人物のキャスト一覧とその相関図です。
豊臣兄弟! 全体のキャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」全体のキャスト 相関図については下記の記事が参考になります。
また「豊臣兄弟!」のキャスト 相関図の中でも豊臣家の人たちだけにしぼったものについては下記の記事が参考になります。
豊臣兄弟! 全話あらすじと最終回までのネタバレ
豊臣兄弟! 全話あらすじ
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の全話あらすじや登場する人物たち・人間関係・相関図などについては下記の記事を参考にしてください。
豊臣兄弟! 最終回までのネタバレ
また最終回までのネタバレ・史実・結末などのまとめについては下記の記事が参考になるでしょう。
豊臣兄弟! 15話 関連記事と参考文献
豊臣兄弟! 15話 関連記事
1570(元亀4)年6月の「姉川の戦い」において、織田信長と激戦を繰り広げることになった、浅井長政と朝倉義景の詳細については下記の記事で詳しく説明しています。
「豊臣兄弟!」で佳久創さんが演じることになる藤堂高虎については下記の記事でも言及しています。合わせて参考にしてください。
豊臣兄弟! 15話 参考文献
今回の記事は下記の書籍を参考としています。これらの著作の著者のうち、黒田基樹さんと柴裕之さんは大河ドラマ「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されています。
