豊臣兄弟! 17話 あらすじ
織田信長が足利義昭を京から追放
将軍・足利義昭(尾上右近)は「反信長連合」を結成。その一環として1572(元亀3)年10月に甲斐の大名・武田信玄が遠江国の三方ヶ原で徳川家康(松下洸平)を撃破します。その勢いで武田軍は遠江を難なく通過し三河国に侵入しますが、信玄が急死。武田軍は甲斐に引き揚げます。
「反信長連合」が弱まっていることを見計らい、織田信長(小栗旬)は山城国の槙島城で挙兵した義昭を捕えて京から追放。同年(天正元)年8月には再び浅井・朝倉を討つために軍を動員し、自らは近江国の虎御前山(とらごぜやま)に本陣を構えます。
小谷城が落城 浅井長政は自害
一方、小谷城の背後にそびえる田上山(たなかみやま)に陣を敷いた朝倉義景ですが、北近江と越前を結ぶ北国街道沿いの大嶽砦(おおつくとりで)が織田方に抑えられたことを知ると、一乗谷への撤退を決意。
朝倉からの援軍を失った小谷城では浅井方が籠城戦の構えを見せるも、もはや織田の大軍になす術がありません。
小谷城攻めの責任者であった藤吉郎(池松壮亮)は、信長から和睦交渉とお市(宮﨑あおい)の助命嘆願をする許可を取り付け、小谷城の主殿で小一郎(仲野太賀)とともに浅井長政(中島歩)と最後の談判に臨みます。
しかし長政は和睦交渉には応じず、お市と3人の娘を連れて城から去るように伝えるだけ。やがて一人残された長政は脇差を抜いて自害して果てるのでした。
豊臣兄弟! 17話 ネタバレ
藤吉郎は小谷城攻めの戦功により近江長浜12万石の大名に出世
「豊臣兄弟!」の17話ではついに小谷城が落城し、浅井長政(中島歩)を当主とした浅井家が滅亡します。この小谷城攻めにおいて戦功第一であった織田家の武将は、苅安城、長比城、さらに宮部継潤が守る宮部城などを調略した木下藤吉郎秀吉です。
この戦功として藤吉郎(池松壮亮)は浅井家の旧領であった北近江3郡を所領として与えられ、近江長浜12万石の大名に大出世することになるのです。
さて、浅井・朝倉二氏が滅亡し、江北の平定を見ると、信長は、直ちに諸将を岐阜に会し、大いに功罪を論じ、賞罰を行なったが、木下藤吉郎をもって行賞第一とし、小谷山城に浅井氏の旧領である江北三郡十二万石の地を添えて、与えたのであった。これ、すなわち、元亀元年以来、はじめは横山城、のちには虎御前山城を守って、浅井氏の本拠小谷山城に対し、浅井氏、ひいては越前の朝倉氏までを押え、遂に二氏滅亡の機運をもたらすに至った多年の功績を賞したのであるが、一つには、江北が鎮定すれば、その地を恩賞せんといった兼約を、信長が果たしたわけであった。
桑田 忠親. 豊臣秀吉研究 上 角川選書クラシックス (p. 192). (Function). Kindle Edition.
豊臣秀吉が織田信長のもとで出世したきっかけは、「清須城の石垣を数日で修理したから」や「墨俣に一夜で城を築いたから」など真偽が不確かなものが通説として語られることがあります。
しかし国際日本文化研究センターの呉座勇一准教授が2025年12月18日に出演したYouTube番組のReHacQによると、豊臣秀吉が信長の家臣として最も大きく飛躍したきっかけは、小谷城攻めでの戦功が大きいと説明されています。
宮部継潤は3,000石の知行が与えられる
さらに木下藤吉郎秀吉自身は自分の配下や与力に対しても論功行賞をすることになりますが、最も報いたのは宮部城の城主・宮部継潤(ドンペイ)でした。
このとき藤吉郎が宮部継潤に与えた知行は3,000石。1576(天正4)年ごろ豊臣秀長は藤堂高虎(佳久創)を召し抱えることになりますが、そのとき高虎に与えた知行は300石でした。
藤堂高虎がのちに伊勢・伊賀2カ国などで最大32万3,000石の領地を支配する大名になったことを考えると、小谷城攻めののちに宮部継潤が藤吉郎から与えられた3,000石の知行は、いかに大きなものであったか分かるでしょう
なお、大河ドラマ「豊臣兄弟!」のとあらすじとネタバレを1話から最終回まで一気に読みたいという方は、「豊臣兄弟! ネタバレ あらすじ 最終回まで 2026年大河ドラマ」という記事を参考にしてください。
豊臣兄弟! 17話 キャスト 相関図
豊臣兄弟! 17話 キャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の17話に登場する人物のキャスト一覧とその相関図です。
豊臣兄弟! 全体のキャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」全体のキャスト 相関図については下記の記事が参考になります。
また「豊臣兄弟!」のキャスト 相関図の中でも豊臣家の人たちだけにしぼったものについては下記の記事が参考になります。
豊臣兄弟! 17話 関連記事と参考文献
豊臣兄弟! 17話 関連記事
小谷城攻めで木下藤吉郎秀吉の功名に大きく貢献した宮部継潤や、豊臣秀長が近江国で家臣として召し抱えることになる藤堂高虎については下記の記事で詳しく紹介しています。
豊臣兄弟! 17話 参考文献
今回の記事は下記の書籍を参考としています。これらの著作の著者のうち、黒田基樹さんと柴裕之さんは大河ドラマ「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されています。
