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吉原に居続けた朋誠堂喜三二
居続けとは限られた上客のみのサービス
NHKの2025年大河ドラマ「べらぼう」の18話「歌麿よ、見徳は一炊夢」で登場するセリフのうち、「いつづけ」とは「居続け」と書き、客は家に帰らず女郎屋で連泊することです。
吉原での居続けは基本的にルール違反の行為でしたが、限られた上客には許される特別のサービスです。ちなみに居続けの反対語が「一夜切り(いちやぎり)」で、一晩限りの遊興を楽しむことを意味します。
居続けを条件に青本十冊の執筆を引き受ける朋誠堂喜三二
べらぼう 18話で「居続け」というセリフが出るのは蔦屋重三郎(横浜流星)です。朋誠堂喜三二(尾美としのり)に青本を十作書いてもらうための「謝礼」として吉原での居続けをオファーをします。
これまで絵師の北尾政演(古川雄大)も彫師の四五六(肥後克広)なの出版関係者たちも、吉原の接待目当てで蔦重から無理な注文を引き受けてきました。「まぁさん」こと朋誠堂喜三二も、見事に蔦重の術中にはまります。
そもそも朋誠堂喜三二、べらぼう12話「俄なる『明月余剰』」のお話で、吉原の風情に魅せられた「吉原マニア」です。一も二もなく蔦重のオファーに飛びつき、青本の執筆に取りかかるのでした。
居続けで朋誠堂喜三二の著作 「見徳一炊夢」が完成
大店の花魁と一晩遊ぶために指名する「揚代」だけで一両一分(23万5,000円)がかかり、花魁とのお座敷遊びをすると十両(188万円)はくだらないというのが吉原の相場です。果たして本屋としての蔦重に儲けが出るのか怪しいところ。
しかし、朋誠堂喜三二はべらぼう18話のタイトルにも使われている、1781(天明元)年に「見徳一炊夢」という後世にも残る黄表紙作品を残したことは事実です。
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