豊臣兄弟! あらすじと脚本について
豊臣兄弟!のあらすじ
2026年1月4日日曜日から始まるNHK大河ドラマ第65作の「豊臣兄弟!」のあらすじは以下のとおりです。
尾張中村の貧しい農家に生まれた小一郎(のちの豊臣秀長)は、田畑を耕し土と共に生きる暮らしに満足しながら、平穏な日々をすごしていた。ある日、音信不通の兄・木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が意気揚々と姿を見せる。若き戦国武将・織田信長に仕官して大出世を目指しており、小一郎に自分の家来になってほしいと願い出る。
強引な兄の誘いに巻き込まれる形で武士への転身を余儀なくされた小一郎は、母と姉妹を残し生まれ故郷の中村をあとにする。藤吉郎とともに城下町の清州に出てきた小一郎は主君・信長と運命的な出会いを果たす。そのほか、信長のもとで野心を燃やす若き家来たちなど、その後の木下兄弟の運命を左右する人物との刺激的な出会いの数々──。
そして、ついに「桶狭間の戦い」の火ぶたが切られる。信長の奇跡の大勝利に、武士として生きていく覚悟を決めた小一郎だが、それはピンチと苦労の連続の始まりだった──。
天下布武への道をひた走る信長のもと、メキメキと頭角をあらわしていく兄・木下藤吉郎。その天才的といわれる武功の数々を実現せしめたのが、弟・小一郎の知恵と勇気、そして持ち前の「調整力」だった。
目の前に立ちはだかるハードミッションを絶妙のコンビネーションで次々とクリアしていく木下兄弟。やがて小一郎は兄とともに、万民が笑って暮らせる太平の世を作るという夢を抱き始める。
戦国乱世を舞台に、熱い兄弟が夢と希望を胸に突っ走る、奇跡の下剋上サクセスストーリー!
豊臣兄弟! 脚本担当: 八津弘幸(やつ・ひろゆき)
1999年脚本家デビュー。大胆な構成力とエンターテインメント性をベースにした重厚な人間ドラマだけでなく、笑って、泣ける人情ドラマを手がけてきた。
主な作品に、連続テレビ小説「おちょやん」「1942年のプレイボール」「家康、江戸を建てる」「アイドル」「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」「家政夫のミタゾノ」など。
豊臣兄弟! 主なキャスト 小一郎と藤吉郎の家族たち
小一郎(仲野太賀)
小一郎はのちの豊臣秀長。
尾張中村の貧しい農家に生まれる。田畑を耕し土と共に生きる暮らしに満足しながら、平穏な日々をすごしていた。ある日、音信不通の兄・木下藤吉郎が現れ織田家に仕官するから自分の家来になってほしいと言われる。
のちに豊臣秀長となる小一郎の詳細については下記の記事が参考になります。
仲野太賀さん プロフィール
1993年生まれ、東京都出身。2006年俳優デビュー。NHKでは「拾われた男」で主演の松戸 諭を演じて話題に。大河ドラマは「風林火山」「天地人」「江~姫たちの戦国」「八重の桜」「いだてん」に出演。2024年4月から放送の連続テレビ小説「虎に翼」で佐田優三役を演じる。
藤吉郎(池松壮亮)
藤吉郎はのちの豊臣秀吉。
小一郎の3歳年上の兄。登場時の名は藤吉郎(とうきちろう)。尾張中村の貧しい農家で生まれ育ったが、主君である戦国武将・織田信長のもとでメキメキと頭角をあらわし、ついには天下統一を果たす。
のちに豊臣秀吉となる藤吉郎の詳細については下記の記事が参考になります。
池松壮亮さん プロフィール
1990年、福岡県生まれ。2003年ハリウッド映画『ラスト・サムライ』で映画デビュー。14年に『紙の月』、『ぼくたちの家族』などが高く評価され、多数の映画賞を受賞。その後も数多くの作品に出演し、数々の映画賞を受賞している。主な出演作にドラマ「MOZU」(14年)や、映画『斬、』(18年)、『宮本から君へ』(19年)、『シン・仮面ライダー』(23年)、『白鍵と黒鍵の間に』(23年)、『ぼくのお日さま』(24年)、『本心』(24年)など。
慶(吉岡里帆)
小一郎の正妻。のちの慈雲院(じうんいん)。
激動の時代を生き抜き、やがて兄嫁の寧々とともに豊臣兄弟を支える存在となる。夫の秀長が大和国の統治を任されると、ともに大和郡山城に入り、夫の晩年まで連れ添う。
のちに慈雲院と呼ばれる慶(ちか)の詳細については下記の記事が参考になります。
吉岡里帆さん プロフィール
1993年1月15日生まれ。京都府出身。2015年、「あさが来た」でNHK連続テレビ小説に初出演を果たす。第43回 日本アカデミー賞に映画『見えない目撃者』『パラレルワールド・ラブストーリー』で新人俳優賞、第46回 日本アカデミー賞に映画『ハケンアニメ!』で優秀主演女優賞を受賞。
寧々(浜辺美波)
豊臣秀吉の正妻。秀吉が関白に就任したのちは北政所(きたのまんどころ)と称される。
負けず嫌いの性格で、夫の秀吉とともに出世街道を駆け抜ける。やがて庶民の娘から“戦国のファーストレディ”へと昇りつめることに。
のちに北政所と呼ばれることになる寧々(ねね)の詳細については下記の記事が参考になります。
浜辺美波さん プロフィール
2000年8月29日生まれ。石川県出身。11年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションニュージェネレーション賞を受賞。17年に映画『君の膵臓をたべたい』で第41回日本アカデミー賞 新人俳優賞などを受賞。20年には映画『思い、思われ、ふり、ふられ』、ドラマ「アリバイ崩し承ります」で第45回エランドール賞 新人賞を受賞。23年公開の映画『シン・仮面ライダー』『ゴジラ-1.0』でヒロインを務めるとともに、NHK連続テレビ小説「らんまん」でヒロインの槙野寿恵子を演じ大きな注目を浴びる。
直(白石聖)
小一郎と藤吉郎の故郷である尾張中村の土豪の娘。小一郎と同い年の幼なじみ。男勝りな性格だが、小一郎のことをひそかに慕っている。乱世に翻弄される悲劇のヒロイン。
「豊臣兄弟!」で直(なお)と呼ばれる女性の詳細については下記の記事が参考になります。
白石聖さん プロフィール
1998年生まれ、神奈川県出身。高校生の時に、原宿でスカウトされて芸能界入りし、2016年に俳優デビュー。主なNHKドラマ出演作に「だから私は推しました」「しもべえ」「大奥」など。その他に「フェルマーの料理」「幽☆遊☆白書」「潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官」などに出演。
大河ドラマ「豊臣兄弟」の直役は当初、永野芽郁さんが務める予定でした、都合により白石聖さんに交代しています。
なか(坂井真紀)
豊臣兄弟の母。
夫を早くに亡くし、女手一つで二男二女を育てる。息子たちの異例の出世に喜びやとまどいを感じながらも温かく見守り、天下人となった秀吉が関白に就任すると「大政所(おおまんどころ)」と称されるようになる。
のちに大政所または天瑞院殿と呼ばれることになる、なかの詳細については下記の記事が参考になります。
坂井真紀さん プロフィール
1970年5月17日生まれ。東京都出身。92年ドラマ『90日間・トテナム・パブ』で俳優デビュー。NHKでは連続テレビ小説『ウェルかめ』、ドラマ10『八日目の蝉』『サイレント・プア』、土曜ドラマ『破裂』『植木等とのぼせもん』、徳島発地域ドラマ『狸な家族』などに出演。2019年はプレミアムドラマ『歪んだ波紋』などに出演。
とも(宮澤エマ)
豊臣兄弟の姉。
しっかり者で負けん気が強い。三人の男児を産み育てるが、跡継ぎに恵まれなかった弟の秀吉によって政治の道具として利用される。のちに秀吉の後継者となった長男の秀次は謀反の疑いをかけられ妻子とともに処刑されることになる。
のちに瑞竜院殿と呼ばれることになる、ともの詳細については下記の記事が参考になります。
宮澤エマさん プロフィール
1988年、東京都生まれ。主な出演作はNHK朝の連続テレビ小説「おちょやん」、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、TVドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」「フェルマーの料理」、映画「スオミの話をしよう」、「国宝」など。
あさひ(倉沢杏菜)
豊臣兄弟の妹。
天真らんまんな性格で、貧しい農家暮らしの中でもいつも前向きで笑顔をたやさない。兄たちが出世したおかげで夫ともども裕福で幸せな暮らしを送っていたが、ある日突然、秀吉によって離縁させられ徳川家康のもとに嫁がされることになる。
のちに南明院殿とも呼ばれるあさひの詳細については下記の記事が参考になります。
倉沢杏菜さん プロフィール
2005年生まれ、神奈川県出身。NHKでは大河ドラマ「光る君へ」、連続テレビ小説「ばけばけ」にチヨ役で出演。
豊臣兄弟! 他のキャストたち
大河ドラマ「豊臣兄弟!」に登場する他のキャストについては、「豊臣兄弟! キャスト 相関図」の記事で紹介しています。合わせて参考にしてください。
豊臣秀長とは
豊臣秀長は何をした人なのか?
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公・小一郎のモチーフとなった豊臣秀長は、兄・豊臣秀吉の天下統一(天下一統)の事業を政治・外交・軍事のあらゆる面からサポートした「天下の補佐役」として知られる人物です。
1585年ごろからは秀長自身も、現在の奈良県・和歌山県の大半・大阪府南部にあたる、大和・紀伊・和泉の3カ国を治める大大名となりました。
そんな豊臣秀長が具体的に何をした人なのか、さらにどんな人物であったかについては下記のページが参考になります。
豊臣秀長の年表
豊臣秀長(1540~1591年)の年表を以下の通りです。史料では秀長の前半生は明らかになっていません。秀長の活躍が明らかになるのは30代半ば以降です。
| 西暦(和暦) | 年齢(満年齢) | 名前 | 出来事 |
|---|---|---|---|
| 1540(天文9)年 | 0才 | (幼名が「小竹」という説もあるが確かなところは不明) | 父・妙雲院栄本と母・天瑞院殿(なか)の次男として尾張国で誕生 |
| 1574(天正2)年 | 34才 | 木下小一郎長秀 | 伊勢国の長島一向一揆鎮圧のために先陣として出陣。桑名を守備 |
| 1578(天正6)年 | 38才 | 木下小一郎長秀 | 羽柴秀吉による中国征伐に出陣。但馬国竹田城の城代として朝来郡・養父郡を支配 |
| 1580(天正8)年 | 40才 | 羽柴小一郎長秀 | 但馬国出石城城主になる。羽柴秀吉の鳥取城攻めに出陣 |
| 1582(天正10)年 | 42才 | 羽柴小一郎長秀 | 従五位下美濃守に任官 |
| 1583(天正11)年 | 43才 | 羽柴小一郎長秀 | 播磨国の姫路城主として播磨・但馬の2カ国の支配と丹波福知山の経営 |
| 1584(天正12)年 | 44才 | 羽柴美濃守長秀 | 小牧・長久手の合戦に出陣。織田信雄と和議の交渉を行う |
| 1585年(天正13)年3月 | 45才 | 羽柴美濃守秀長 | 紀州征伐に出陣し戦後に紀伊・和泉を支配。和歌山城を居城とする |
| 1585年(天正13)年5月 | 45才 | 羽柴美濃守秀長 | 四国征伐に総大将として出陣。戦後に四国国分を行う |
| 1585(天正13)年8月 | 45才 | 羽柴美濃守秀長 | 大和国を加増され100万石の大名に。居城を大和郡山城に移す |
| 1586年(天正14)年 | 46才 | 豊臣秀長 | 九州征伐の副将として出陣。豊前・豊後・日向国方面の戦線を担当 |
| 1587年(天正15)年5月 | 47才 | 豊臣秀長 | 九州国分。豊前・豊後・日向・大隈国の知行割を行う |
| 1587年(天正15)年8月 | 47才 | 豊臣秀長 | 従二位権大納言に任官。この頃から霍乱に悩む |
| 1588年(天正16)年5月 | 48才 | 豊臣秀長 | 正親町上皇と後陽成天皇による聚楽行幸に公家として参列 |
| 1590(天正18)年 | 50才 | 豊臣秀長 | 病気の症状が次第に重くなり小田原征伐には出陣せず留守居役に |
| 1591(天正19)年1月 | 51才 | 豊臣秀長 | 病気のため大和郡山城で死去 |
豊臣秀長の年表の詳細に関しては下記の記事で言及しています。合わせて参考にしてください。
豊臣兄弟! あらすじ 参考文献について
豊臣兄弟! の時代考証担当者とその著作
NHKの2026年大河ドラマ「豊臣兄弟!」の時代考証は柴裕之さんと黒田基樹さんです。お二人は豊臣秀長と豊臣秀吉に関する著作を数多く世に出されています。
そのうちでも以下の2冊については「豊臣秀長は何をした人なのか」「豊臣秀長の家族にどんな人がいたのか」、さらには「豊臣兄弟!」を詳しく知るためにちょうど良いでしょう。
