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豊臣秀長の子孫はいるのか? 秀長の血が断絶したとは言い切れない

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豊臣秀長に血のつながった孫はいたのか?

秀長には3人の実子と3人の養子がいた

2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公は、仲野太賀さん扮する「小一郎」こと豊臣秀長(1540~1591年)です。その豊臣秀長は生涯のうち、3人の実子と3人の養子を持つことになります

  • 秀長の実子: 木下与一郎・きく・「秀長の妻」
  • 秀長の養子: 岩・藤堂高吉・豊臣秀保

秀長の実子の1人が孫を産んだ可能性について

秀長の3人の実子のうち2人までは、その子供を残すことはありませんでした。1人(女子)については8才のときまでの記録しか残っておらず、その後の動向は不明とされています。

このことから豊臣秀長と血のつながった子孫は現在に残っていないとされていますが、完全に断絶したとも現在の時点では言い切れません。「秀長と血のつながった孫がいた」という可能性はまだ残されています。

一方、養子の方は3人のうち2人の子が孫を産むことになり、さらに下の世代の子どもを産んでいます。豊臣秀長の子孫の範囲を「養子も含む」とすれば、秀長の子孫は続いたと言えるでしょう。

豊臣秀長 子孫 参考文献

豊臣秀長とその子孫にまつわる今回の記事は以下の資料を参考にしています。

豊臣秀長」の柴裕之さんと、「羽柴秀吉とその一族」の黒田基樹さんは、大河ドラマ「豊臣兄弟!」の時代考証を担当されています。

豊臣秀長の実子側: 孫がいるかもしれない

木下与一郎(きのしたよいちろう)

木下与一郎は、1568(永禄11)年ごろ、豊臣秀長と正妻(正室)の慶(ちか)こと慈雲院との間に生まれた男の子です。

与一郎は、岩(いわ)という女性と結婚しますが、与一郎が早逝してしまったため、岩との間に子どもをなすことはありませんでした。

きく(大善院殿)

きくは、1588(天正16)年に生まれです。きくの父は豊臣秀長ではあるものの、母が誰であるのか分かりません。秀長の正室である慈雲院とは養子関係にあります。

1595(文禄4)年に、毛利輝元の養子であった毛利秀元(長府藩初代藩主)に正室として嫁ぎますが、毛利秀元との間に子をなすことはありませんでした。

「秀保の妻」

豊臣秀長と別妻(側室)の摂取院光秀との間に、1587(天正15)年に生まれた、俗名も法号も分かっていない女子がいます。

彼女は1591(天正19)年に、秀長の養子で跡目を継ぐことが決まっていた豊臣秀保と結婚します。しかし夫・豊臣秀保は1595(文禄4)年に亡くなり、当時8才だった「秀保の妻」には子供はいませんでした。

8才だった「秀保の妻」がその後に他の男性と再婚して子供を残した可能性は十分に考えられますが、実際にそのことを示す史料は、現在のところまだ発見されていません。

冒頭で「秀長と血のつながった子孫は断絶したとは言い切れない」と述べましたが、その理由は秀長と側室の摂取院光秀との間にできた女子である「秀保の妻」の動向を示す史料が見つかっていないことにあります。

豊臣秀長の養子側: 孫はいた

岩(いわ)(智勝院殿)

は1575(天正3)年に、那古屋因幡守敦順と養雲院殿の次女として生まれます。

岩は1583(天正11)年に、秀長と慈雲院の息子である木下与一郎と結婚しますが、与一郎は結婚後に早逝。このとき岩はまだ8才であったため与一郎と岩の間に子供はいませんでした。

ただ秀長は、与一郎が亡くなった後に岩を実家に送り返すことはせず、自らの養女とします。後年、岩は豊臣秀吉の斡旋によって、森忠政(美作津山藩初代藩主)の側室として再婚し、忠政との間に二男三女をもうけます。

藤堂高吉(とうどうたかよし)

藤堂高吉は1579(天正7)年6月1日に近江国・佐和山城で丹羽長秀の三男・千丸(仙丸)として生まれ、1582(天正10)年に豊臣秀長の養子に迎えられます。

しかし1588(天正16)年ごろ、千丸は藤堂高虎の養子に出されることになります。のちに名張藤堂家の家祖となり、藤堂長正・藤堂長留・藤堂長之・藤堂長則・藤堂長俊といった子供たちを残します。

豊臣秀保(とよとみひでやす)

豊臣秀保は1579(天正7)年に生まれです。もともとは豊臣秀長の姉である「とも」こと瑞竜院殿の三男でした。1591(天正19)年に、秀長と摂取院光秀の間に生まれた女子と結婚します。

しかし秀保は1595(文禄4)年に亡くなり、その時点で「秀保の妻」はまだ8才であったため子供を残すことはありませんでした。

豊臣秀長の家族たち 関連記事

豊臣秀長 家系図

豊臣秀長 父

豊臣秀長 母

豊臣秀長 妻

豊臣秀長 息子

豊臣秀長 娘

豊臣秀長 兄弟

秀長 秀吉 関係

豊臣秀長 直

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