べらぼう 腎虚(じんきょ)とは 男性機能が不全になること

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腎虚とは腎気が虚した状態のこと

腎虚とは?

NHKの2025年大河ドラマ「べらぼう」18話「歌麿よ、見徳は一炊夢」に登場するセリフの「じんきょ」とは「腎虚」とは男性機能不全のことを指します。

「腎」の字を見ると「腎臓」のように思えるかもしれません。しかし大阪大学大学院医学系研究科先進融合医学共同研究講座によると、漢方における腎とは西洋医学の「腎臓(kidney)」のことを指すのではなく、泌尿・生殖器系を意味するとしています。

その上で同大学院は腎虚についてこのように解説しています。

腎は先天と呼ばれ、父母より受け継いだ生命力を意味し、ヒトの成長、発育、生殖に影響を与える生命エネルギーを「腎気」とよんでいます。腎気は、加齢により減少すると考えられています。図2に示すように、腰痛や骨粗鬆症、脱毛や白髪、難聴や耳鳴り、皮膚の乾燥・痒み、排尿障害や尿失禁、下肢の冷えやだるさなどは、腎気が虚した状態、いわゆる「腎虚」の症状と考えられています。
大阪大学大学院医学系研究科先進融合医学共同研究講座 腎虚とは

大阪大学大学院の説明によると、腎虚には脱毛・白髪・難聴なども含まれているため「男性の全般的な加齢現象」とも言えそうです。

腎虚に罹った朋誠堂喜三二

べらぼう 18話では腎虚に罹って「筆が立たない」と大騒ぎしているのは、女郎屋・松葉屋で蔦屋重三郎(横浜流星)から居続けの接待を受けている朋誠堂喜三二です。

かかりつけの医者は松葉屋のいね(水野美紀)を通して、「黄精(おうせい)」や「一粒金丹(いちりゅうきんたん)」という強壮剤を煎じ薬にして喜三二に飲ませますが、実はこれらはただの眠り薬。ぐっすりと寝ている間に、喜三二は自分の精力を取り戻す夢を見ます。

腎虚と見徳一炊夢(みるがとくいっすいのゆめ)

そんな腎虚と闘いながら、「まぁさん」こと朋誠堂喜三二が吉原に居続けて書き上げたのが黄表紙本の「見徳一炊夢(みるがとくいっすいのゆめ)」です。

金持ちの息子が親の金を盗んで「夢」を買い、豪遊の旅に明け暮れる。だが歳とって戻ってみると家は没落していた。しかし、実はそれは、出前の蕎麦が届くまでの「一炊の夢」だったというお話だ。

森下 佳子; 豊田 美加. べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 二 (p. 150). (Function). Kindle Edition.

べらぼう 18話では朋誠堂喜三二は、松葉屋で眠り薬を飲まされ眠りこけている間に見た夢に着想をえて「見徳一炊夢」を書き上げたとされています。

NHKがドラマの中で描く「腎虚に悩む喜三二の夢」は、実在した朋誠堂喜三二が本当に見た夢であるかどうかは分かりません。しかし1781(天明元)年に書かれた「見徳一炊夢」は現代に伝わる貴重な書になっていることは確かです。

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