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別所長治はなぜ裏切った?荒木村重や黒田官兵衛との関係・最期を解説【豊臣兄弟!】

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大河ドラマ「豊臣兄弟!」の第22話「播磨大誤算」では、播磨国で織田に味方したはずの国衆たちの裏切りが相次ぎ、秀吉と小一郎たちが大きな危機に直面します。

その裏切りの中心人物の一人が別所長治(べっしょながはる)です。

三木城城主の別所長治 は1578(天正6)年2月下旬に織田から離反し、毛利方についたことで播磨全体が動揺。

第22話の「播磨大誤算」から第24話「軍師官兵衛!」にかけて起こる、荒木村重の謀反や黒田官兵衛の幽閉にもつながる大事件へ発展していきます。

▼要点まとめ

・別所長治はなぜ裏切ったの?
・別所長治と荒木村重は関係がある?
・黒田官兵衛とはどんな関係?
・別所長治はの最期は?
・「豊臣兄弟!」の別所長治はどう描かれる?

荒木村重とは誰?信長に反旗を翻した戦国武将を解説
黒田官兵衛とはどんな人物?秀吉を支えた名軍師を解説

目次

結論|別所長治は織田方から離反し、荒木村重の謀反や官兵衛幽閉につながる危機を生んだ武将

・播磨国三木城の城主
・1577(天正5)年ごろまでは織田信長に従っていた
・1578(天正6)年2月に離反して毛利方につく
・別所長治に続いて荒木村重も裏切り
・三木城攻めの陣中で竹中半兵衛が病死
・羽柴秀吉は「三木城の干殺し」という兵糧攻めを行う
・最終的に別所長治は降伏し叔父・別所賀相らとともに自害

荒木村重とは誰?
黒田官兵衛はその後どうなる?
有岡城の戦い(有岡城事件)とは?
竹中半兵衛はなぜ死亡した?
別所長治の叔父・別所賀相とは?

豊臣兄弟!ではどう描かれる?

「豊臣兄弟!」の第22話の「播磨大誤算」から第24話「軍師官兵衛!」にかけて、秀吉が一度は平定したはずの播磨情勢の悪化が描かれます。

その背景にあるのが、下川恭平さんが演じる別所長治の離反です。

別所長治の離反によって、

  • 播磨の国人衆が動揺する
  • 竹中半兵衛の不安が現実になる
  • 荒木村重の謀反へ発展する
  • 黒田官兵衛の幽閉につながる

という流れが生まれます。

そのため別所長治は下川恭平さんが演じる場面以外でも重要な役割を持つ人物といえるでしょう。

別所長治と別所家の内情

別所長治とは?

別所長治(1555?-1580年)は播磨国三木城を本拠とした別所氏の当主です。別所氏は播磨の守護大名である赤松氏の一族で、名門の国衆でした。

長治は若くして家督を継いだことにより、叔父の別所賀相(兄)と別所重棟(弟)がそれぞれ当主の後見人を務めていました。

ところが長治にとっては叔父で兄弟同士の関係にあたる、別所賀相(べっしょよしちか)と別所重棟(べっしょしげむね)の兄弟仲は大変悪かったようです。

その原因の1つが当時の1577(天正5)年ごろにおける播磨を取り巻く政治状況に関わりがあります。

別所家の内情

当時、畿内を中心に勢力をもつ織田信長は、荒木村重が治める摂津国に隣接する播磨国への進出を狙っていました。

この信長と村重の動きに対して兄・別所賀相は毛利家との結びつきを強めて織田との抗戦をと主張。その一方で、弟・別所重棟は織田への恭順を説きます。

若年の当主であった別所長治は叔父同士の争いを止めることができず、別所家は家中が分裂状態になっていました。

別所長治はなぜ裏切ったか?

別所賀相の抗戦論が勝った

信長公記」に記述されている1575(天正3)年10月20日の条を読むと、別所長治は同じく西播磨では名門で通った小寺政職(こでらまさもと)とともに上洛し、信長に挨拶をしたとあります。

これ以降、別所長治と、織田への恭順論を説く別所重棟が一緒に登場する記述が多くなります。

ところが1578(天正6)年2月下旬、別所長治は突如として三木城に籠り、籠城戦を開始。おそらく別所家の方針は賀相が主張する抗戦論が、重棟が主張する恭順論を押し切ったと見られます。

もちろん賀相の抗戦論には、中国地方に大勢力を持つ毛利氏からの救援も見込まれていたでしょう。

別所家は内部分裂

このようにして別所長治の裏切りと共に別所氏は内部分裂。

当初の長治と賀相は三木城に籠城し、書写山に陣を構える羽柴秀吉と対峙。もう一人の叔父である重棟は織田に加勢をします。

荒木村重の存在

別所氏は東播磨では名門として知られた一族であったため、周辺地域の国衆や地侍たちに衝撃が走ります。

実はこのとき三木城を攻囲する軍勢の一部にも動揺が広がっていました。

織田信長の命令で三木城攻囲戦に参加していた荒木村重は、1578(天正6)年10月下旬に無断で戦線を離脱。居城である有岡城で籠城を始めました。

つまり別所長治の離反とほぼ同じ時期に、摂津では荒木村重が信長に反旗を翻しています。

そのため歴史ファンの間では、

  • 「別所長治は荒木村重の動向を見て離反を決意したのではないか」
  • 「別所も荒木も毛利に操られていたのではないか」

といった考え方が見られます。

別所長治と荒木村重の関係

別所長治と荒木村重は、ともに1578(天正6)年に織田信長へ反旗を翻した武将です。

二人が直接共同作戦を行ったわけではありません。

しかし、

  • 別所長治の離反
  • 荒木村重の謀反

がほぼ同時期に発生したことで、織田方は大混乱に陥ります。

織田信長からの援軍を当てにしていた羽柴秀吉は、三木城攻囲戦に自らの兵力だけで行うことになり、織田信長は想定していなかった荒木村重の謀反にも対応しなければならなったからです。

そのため両者の行動は結果的に連動し、織田方を苦しめることになったのです。

荒木村重はその後どうなる?

別所長治と黒田官兵衛の関係

別所長治と黒田官兵衛は、播磨情勢をめぐって深く関わっています。

そもそも官兵衛は、西播磨の名門・小寺政職の家臣であり、「小寺官兵衛」という名前が許されるほど信頼されていた重臣でした。

官兵衛とその父・職隆(もとたか)は、畿内において織田信長の勢力が台頭すると、主君・政職に織田への恭順を説き、東播磨の別所氏も巻き込むと請け負っていました。

そのため、東播磨の別所長治が織田を裏切る行為は、官兵衛・職隆親子にとって、小寺政職・織田信長・羽柴秀吉のいずれに対しても顔向けができない事態でした。

こうして播磨情勢の悪化は、

  • 荒木村重の謀反
  • 官兵衛が村重の説得に失敗(有岡城事件)
  • 官兵衛幽閉

へと発展していきます。

つまり別所長治の離反は、結果的に官兵衛が村重によって有岡城の土牢に1年以上にわたって幽閉させられる原因の1つともなっていたのです。

有岡城事件とは?黒田官兵衛幽閉のきっかけとなった事件を解説
幽閉された黒田官兵衛はどうなる?

三木城の戦いとは?

別所長治の離反によって始まった戦いが三木城の戦い(三木合戦)です。

羽柴秀吉は三木城を力攻めで落とすことの不利を知っていました。三木城の支城である神吉(かんき)城・志方(しかた)城などは落とす一方で、本城である三木城は包囲をするだけで直接攻撃することはなく、兵糧攻めに持ち込みます。

この兵糧攻めは後に「三木の干殺し」と呼ばれています。

三木城の戦いは単なる城攻めではなく、

  • 別所長治の離反
  • 荒木村重の謀反
  • 官兵衛幽閉

という長く苦しい歴史の流れの始まりでもありました。

別所長治の最期

最終的に、1580(天正8)年1月15日、別所長治は書状でもって秀吉に降伏を申し入れ。

別所長治は降伏の条件として、自らと一族の命と引き換えに城兵たちの助命をしてもらうという内容でした。秀吉は長治が出した降伏条件を認め、2年近くに渡った三木城の戦いは終わりを告げます。

同年1月17日、別所長治とその弟・別所友之など別所一族は自害。この自害した別所一族の中にはかつて織田への徹底抗戦を唱えていた別所賀相も含まれていました。

まだ若かった別所長治は城兵や領民を救うため、自ら切腹する道を選んだこともあり、その最期は現在でも語り継がれています。

また、この三木城の戦いに勝利した秀吉は、さらに東播磨から西播磨・備前・備中方面へと中国攻めを進めることになりました。

まとめ

別所長治は播磨国三木城の城主で、1578年に織田方から離反した武将です。

その行動は荒木村重の謀反や黒田官兵衛の幽閉にも影響を与え、「豊臣兄弟!」の播磨編を理解するうえで欠かせない出来事となっています。

なぜ裏切ったのか、そしてどのような最期を迎えたのかを知ることで、第22話以降の展開がより分かりやすくなるでしょう。

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参考文献

今回の記事は以下の書籍を参考文献としています。

著:八津 弘幸, 編集:NHK出版, 監修:NHKドラマ制作班
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