豊臣兄弟!の直とは
豊臣兄弟!の直とは
NHKの2026年大河ドラマ「豊臣兄弟!」で白石聖さん演じる直(なお)とは、尾張国中村の土豪の娘で豊臣秀長(仲野太賀)にまだ苗字もなく、「小一郎」と呼ばれていた頃から幼なじみです。
豊臣兄弟 直の役柄
小一郎と藤吉郎の故郷である尾張中村の土豪の娘。小一郎と同い年の幼なじみ。男勝りな性格だが、小一郎のことをひそかに慕っている。乱世に翻弄される悲劇のヒロイン。
2026年 大河ドラマ「豊臣兄弟!」出演者変更のお知らせ | NHKドラマ
白石聖さん プロフィール
1998年神奈川県生まれ。高校生の時に、原宿でスカウトされて芸能界入りし、2016年に俳優デビュー。主なNHKドラマ出演作に「だから私は推しました」「しもべえ」「大奥」など。その他に「フェルマーの料理」「幽☆遊☆白書」「潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官」などに出演。
豊臣兄弟!直にモデルはいるのか
直は小一郎の次に発表された重要な役
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の直役は当初、永野芽郁さんがキャスティングされていました。
しかし2025年5月22日にNHKが永野芽郁さんから白石聖さんに演者が交代したことを発表したことで、直については出演者のことばかりに目が行きがちです。
ただ直は小一郎を演じる仲野太賀さんの出演発表の次に発表された役です。「豊臣兄弟!」全体の話に関わるかなり重要な役と見られます。
直のモデルとなるような女性は紹介されていない
実は「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されている黒田基樹さんや柴裕之さんの著作によると、豊臣秀長の周りに「直」のモデルとなるような女性が存在したと記述する箇所はありません。
そもそも豊臣秀長自体が1570年代前半まで、つまり30代の前半になるまでは史料に登場することがなく、何をしていたか証明することができません。
よって幼少期から少年期にかけての豊臣秀長に「直」と呼ばれた女性がいたとしても、その可能性は限りなく低いと考えられます。
もっとも秀長死後に古渓宗陳(こけいそうちん)という臨済宗の僧侶がその葬儀で「性格は穏やかで思いやりがあった」と故人を評しています。「豊臣兄弟!」の直のようにひそかに小一郎を慕う女性がいたとしても不思議ではないでしょう。
直は秀長次女を産んだ女性の関係者か
ところで秀長は生涯3人の妻がいたとされています。ところが2人の妻まではその名前と産んだ子供が分かっていますが、1人の妻については産んだ子供は分かっているものの、名前が不明です。
時代考証担当の黒田基樹さんや柴裕之さんはその女性の存在こそ認めているものの、名前が分からないためこの妻については深く言及していません。
秀長の妻たち
その妻は1588(天正16)年に秀長が48才のときに次女「きく(のちの大善院)」という女の子を産んでいます。
「豊臣兄弟!」の直は小一郎の幼なじみという設定ですので、この名前不明の3人目の妻がすなわち直か直をモデルとした女性にすることには無理があります。
しかし、「きく」という女の子を産んだ母親と直との間に何らかの関わりを持つ女性にするという、ドラマ設定上の余地は十分に残っているでしょう。
豊臣兄弟! あらすじと相関図
豊臣兄弟! あらすじ
NHKが、2024年3月12日に2026年大河ドラマの制作を発表した時に公開した「豊臣兄弟!」のあらすじは以下の通りです。
尾張中村の貧しい農家に生まれた小一郎(のちの豊臣秀長)は、田畑を耕し土と共に生きる暮らしに満足しながら日々をすごしていた。ある日、音信不通の兄・藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が意気揚々と姿を見せる。若き戦国武将・織田信長に仕官して大出世を目指しており、小一郎に自分の家来になってほしいと願い出る。
城下町の清須に出てきた小一郎は主君・信長と運命的な出会いを果たす。そして、ついに「桶狭間の戦い」の火ぶたが切られる。信長の奇跡の大勝利に、武士として生きていく覚悟を決めた小一郎だが、それはピンチと苦労の連続の始まりだった―
天下布武への道をひた走る信長のもと、メキメキと頭角を現していく兄の秀吉。その天才的といわれる武功の数々を実現せしめたのが、弟・小一郎の知恵と勇気、そして持ち前の「調整力」だった。
目の前に立ちはだかるハードミッションを絶妙のコンビネーションで次々とクリアしていく二人。やがて小一郎は兄とともに、万民が笑って暮らせる太平の世を作るという夢を抱き始める。
戦国乱世を舞台に、熱い兄弟が夢と希望を胸に突っ走る、奇跡の下克上サクセスストーリー!
豊臣兄弟! 相関図
2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に登場するキャストやその相関関係について、以下の「相関図」で確認することができます。
豊臣兄弟! 直 関連記事と参考文献
豊臣兄弟! 直 関連記事
「豊臣兄弟!」に直として登場する女性のことについては下記の記事でも言及しています。合わせて参考にしてください。
豊臣兄弟! 慶 参考文献
今回の記事を書くにあたって参考にした文献は以下の2冊です。編著者の柴裕之さん・著者の黒田基樹さんはともに大河ドラマ「豊臣兄弟!」の時代考証を担当されています。