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「ひながたわかな」を潰すための「ひながたわかば」
「雛形若葉」は「雛形若菜」のパクリ企画
NHKの2025年大河ドラマ「べらぼう」20話「寝惚けて候」と21話「蝦夷桜上野屁音」で登場する「雛形若葉(ひながたわかば)」とは、蔦屋重三郎(横浜流星)が、子飼いの絵師・歌麿(染谷将太)に描かせた錦絵のことです。
ただし蔦重と歌麿が企画した「雛形若葉」は、西村屋与八(西村まさ彦)が板元となっている「雛形若菜(ひながたわかな)」という錦絵のパクリで、「雛形若菜」の企画を潰すために編み出された錦絵でした。
人気絵師・鳥居清長が描く「雛形若菜」では呉服屋からの入銀も高くつきますが、無名の歌麿が「雛形若葉」を描けば入銀も安くつくというのが、蔦重が考えた「勝ち筋」です(べらぼう 20話)。
歌麿の下絵は優れているものの… 発色で劣った「雛形若葉」
歌麿はどんな絵師の作品でもそっくりに真似て描くことを得意としています。下絵の段階では「雛形若葉」は「雛形若菜」に劣らぬ作品にすることができます。
しかし刷り上がって完成した時点で比べると、西村屋の「雛形若菜」の方が発色が良く、作品として優れていることは一目瞭然です。
「指図」で完成度が上がった「雛形若葉」
絵師の北尾重政(橋本淳)のアドバイスによると、絵師や本屋が摺師(すりし)に行う「指図(さしず)」に差があるため、完成に差が出るとのこと。
そこで北尾重政が七兵衛と摺師を連れてきて「指図」を入れて摺ると、「雛形若葉」は西村屋が板元となっている「雛形若菜」のような出来上がりとなります(べらぼう 21話)
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