豊臣兄弟！ 6話あらすじとネタバレ兄弟の絆（きずな）

2025年12月16日

豊臣兄弟！ 6話あらすじ

信長から半左衛門を斬れと命じられる小一郎

小一郎（仲野太賀）を介して織田信長（小栗旬）と尾張国の小牧山城で謁見をすることになった大沢次郎左衛門（松尾諭）。

しかしその謁見の直前に前田利家（大東駿介）が、次郎左衛門の従者が持っていた荷物の中から「苦無（くない）」という小型の鋭利な刃物を発見。刃先に毒が塗られていることが明らかに。

次郎左衛門は斬られそうなりますが、小一郎が庇います。ここで次郎左衛門が斬られてしまうと、美濃国の鵜沼城で人質となっている藤吉郎（池松壮亮）が斬られることになるからです。

信長は次郎左衛門を斬らせたくなくば、1日で「苦無」を仕込んだ真犯人を探し出せと小一郎に言い渡します。信長は親類縁者を次々と亡き者として、のし上がった次郎左衛門のことを信用していなかったのです。

藤吉郎は人質から解放され寧々に求婚

翌日、大沢次郎左衛門は小牧山城の主殿に引き出されますが、小一郎は真犯人は見つからなかったと信長に報告。信長は小一郎の半左衛門を斬るように命じ、斬れば小一郎を侍大将に出世させると言い出します。

しかし小一郎は鵜沼城で人質となっている藤吉郎を裏切ることはできないと、持っている刀を半左衛門に渡し「自分を斬って信長に忠義を示せ」と迫ることに。

結局、信長は半左衛門を許し、小一郎が自分に逆らってでも藤吉郎を裏切らなかったことを、どこか喜んでいる感じです。

許された次郎左衛門は鵜沼城に戻り、代わりに人質であった藤吉郎は解放されて小牧山城下に帰還。家に帰った藤吉郎は真剣な眼差しで寧々（浜辺美波）に結婚の申し込みをするのでした。

豊臣兄弟！ 6話ネタバレ

藤吉郎が自ら人質となった大沢次郎左衛門の調略

「豊臣兄弟！」の第6話では東美濃の鵜沼城主であった大沢次郎左衛門を、斎藤家から織田家に寝返らせることに成功。藤吉郎（池松壮亮）が身を挺して人質になったことが功を奏したようです。

豊臣秀吉研究の第一人者で國學院大学名誉教授の故・桑田忠親さんによると、秀吉は鵜沼城を調略するために自ら人質となり東美濃攻略の先駆けとなったと指摘しています。

引用した文章中に「大沢基康」という人物の名前が記されていますが、この人物が「豊臣兄弟！」の大沢次郎左衛門（松尾諭）に該当する人物です。

信長は犬山の川向うの鵜沼・猿両城に近い伊木山という山に砦を堅固に構え、秀吉に地侍を添え、城代としてこれに居らせ、ついで、秀吉を使者として鵜沼城に遣わし、城主大沢基康を誘降させた。基康は、はじめこれに従わず、却って、秀吉を人質として同城に取籠めたが、信長からまた別に使者をやって、種々調略させたため、基康も、遂に信長に味方することに決心し、我が人質をば秀吉に渡した。そこで秀吉は、大沢方の人質を鵜沼から舟にのせて、松倉城内に連れ込み、ついでまた、その人質を鵜沼に戻した。それで、鵜沼城は織田氏のものとなったが、この大沢氏誘降は、東美濃侵略における魁の功名であって、その功労者といえば、一に木下秀吉、二に坪内利定であったのである。

桑田忠親. 豊臣秀吉研究　上　角川選書クラシックス (pp. 158-159). (Function). Kindle Edition.

また引用した文章には「坪内利定」という人物の名前が記されています。木下藤吉郎秀吉は1565（永禄8）年11月2日付でこの坪内利定に対して知行宛行状を発行しました。

知行宛行状自体は信長の許可を得て発行されたと考えられていますが、桑田忠親名誉教授はこの文書は「木下藤吉郎」として初めて史料に登場する文章であると説明しています。

1565（永禄8）年藤吉郎と寧々が結婚

木下藤吉郎秀吉が坪内利定に対して知行宛行状を発行した同じ年の1565（永禄8）年に、藤吉郎と寧々（浜辺美波）が結婚します。

藤吉郎と寧々の結婚について、1996年に放送されたNHKの大河ドラマ「秀吉」の第3回「運命の花嫁」では、足軽上がりの藤吉郎と寧々の結婚は「格差婚」として描かれました。

しかし2026年の大河ドラマ「豊臣兄弟！」では藤吉郎は侍大将に出世した上で、浅野長勝（宮川一朗太）の娘・寧々に求婚をしているのでそれほどの「格差婚」ではなさそうです。

さらに藤吉郎と寧々の結婚は、織田家の直臣であった那古野因幡守敦順（なごやいなばのかみあつより）の保証があったことも「豊臣兄弟！」の時代考証を担当している黒田基樹さんの著作「羽柴秀吉とその一族」で指摘されています。

結局のところ、それらの誰が実際に結婚を取り持ち、浅野長勝を説得し、また信長の承認を獲得したのか、ということについては確定できない。ただ両者の人間関係からみると、当初の段階においては、両者をともに知っていた木下雅楽助・養雲院殿きょうだい、そして養雲院殿の夫那古屋因幡守が大きく関わっていたとみられるだろう。

黒田基樹. 羽柴秀吉とその一族　秀吉の出自から秀長の家族まで (角川選書) (p. 137). (Function). Kindle Edition.

なお、大河ドラマ「豊臣兄弟！」のとあらすじとネタバレを1話から最終回まで一気に読みたいという方は、「豊臣兄弟！ネタバレあらすじ最終回まで 2026年大河ドラマ」という記事を参考にしてください。