豊臣兄弟! 4話 あらすじ
桶狭間の戦い
1560(永禄3)年5月19日未明、織田信長(小栗旬)がわずかな手勢とともに清須城から出陣。
丸根砦の守将・佐久間盛重(金井浩人)が討死したことで、今川勢の兵力が分散していることを察知した信長は、兵たちに桶狭間山に本陣を敷いた今川義元(大鶴義丹)を目標にして猛攻をしかけるよう檄を飛ばします。
激しい雷雨だったにも関わらず雲間から光が差し込み始めたころ、柴田勝家(山口馬木也)・丹羽長秀(池田鉄洋)・浅野長勝(宮川一朗太)などの織田家の家臣たちが義元の首をめがけて突進。
その頃、藤吉郎(池松壮亮)は戦場のどさくさに紛れて城戸小左衛門(加治将樹)を討ち取ろうとしますが、接戦の中、味方を失うのは得策ではないと小一郎(仲野太賀)が藤吉郎を制します。
戦功により藤吉郎は「木下」を与えられ小一郎は兄の与力に
ほどなくして遠くから織田軍の勝鬨の声が。信長は義元の首を討ち取ることに成功したのです。
桶狭間の戦いの翌日、討ち取った首に基づいて手柄を挙げた者に恩賞が配分されます。その中には藤吉郎と小一郎の姿もあり、藤吉郎には一兵卒の足軽から足軽たちをまとめる足軽組頭への昇進と「木下藤吉郎秀吉」の名前が与えられることに。
そして小一郎は信長のそば近くに仕える近習となるよう命じられますが固辞。藤吉郎の与力になりたいと伝え、信長は小一郎の申し出を認め、代わりに戦功の褒美として銭を渡すことを約束するのでした。
豊臣兄弟! 4話 ネタバレ
「木下藤吉郎秀吉」の「木下」苗字は「木下雅楽助」から
「豊臣兄弟!」の第4話では桶狭間の戦いが描かれ、藤吉郎は戦功として「木下」の苗字が与えられます。
豊臣秀吉はかつて「木下藤吉郎秀吉」という名前であったことは有名ですが、「木下」の苗字がどこから来ているのかさまざまな通説があります。
例えば江戸時代前期に徳川将軍家の旗本・土屋知貞が編纂した「太閤素性記」では秀吉の父が「木下弥右衛門」であったことから「木下」の苗字が由来すると伝えています。
また江戸時代中期に武内確斎が編纂した「絵本太閤記」では、秀吉が信長に仕官を直訴した場所が大きな木の下であったことから「木下」を苗字とした記されています。
しかし「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されている黒田基樹さんの著作「羽柴秀吉とその一族」によると、藤吉郎が足軽だった時期に寄親であった木下雅楽助から「木下」の苗字をもらった可能性が高いと指摘されています。
そもそも木下雅楽助は、信長家臣としては決して著名な人物ではない。「信長公記」には二か所にしかみえていないし、「太閤記」にはみえていない。そのようにほとんど知られていない人物を、ここに登場させ、それから苗字を与えられた、とする内容は、創作できないことと思われる。それだけにこの内容は、真実味があるととらえられる。さらにあとで触れるが、木下雅楽助とは、別のつながりもみられた。秀吉が木下苗字を称したのは、寄親であった木下雅楽助から与えられた、と考えてよいだろう。
黒田 基樹. 羽柴秀吉とその一族 秀吉の出自から秀長の家族まで (角川選書) (pp. 95-96). (Function). Kindle Edition.
小一郎は藤吉郎の与力になる
また第4話では小一郎は桶狭間の戦いの戦功により信長の近習になれるチャンスが巡ってきますが、それを断って藤吉郎の与力になりたいと申し出ます。
戦国時代の与力(寄騎)とは仕える主君は同じであるものの、普段は主君とは別の武士の指示に従って動く武士のことです。
小一郎の主君はこれまで通り織田信長ですが、普段は藤吉郎の指示に従って動きます。ただし信長から別命があるときは、藤吉郎のもとを離れて信長の命令に従って単独行動をすることになります。戦国時代の与力のシステムは現代風に言うと会社の「出向」に似ているでしょう。
後年、小一郎は多くの配下を持ちますが、「100%純粋の秀長家臣」だけで構成されたわけではありません。
小一郎の配下には横浜一庵(横浜良慶)・羽田正親・小堀正次など「秀長プロパーの家臣」だけではなく、副田甚兵衛(副田吉成)(「豊臣兄弟!」の甚助にあたる人物)や青木一矩など兄・秀吉から派遣された与力も存在しました。
なお、大河ドラマ「豊臣兄弟!」のとあらすじとネタバレを1話から最終回まで一気に読みたいという方は、「豊臣兄弟! ネタバレ あらすじ 最終回まで 2026年大河ドラマ」という記事を参考にしてください。
豊臣兄弟! 4話 キャスト 相関図
豊臣兄弟! 4話 キャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の4話に登場する人物のキャスト一覧とその相関図です。
豊臣兄弟! 全体のキャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」全体のキャスト 相関図については下記の記事が参考になります。
また「豊臣兄弟!」のキャスト 相関図の中でも豊臣家の人たちだけにしぼったものについては下記の記事が参考になります。
豊臣兄弟! 4話 関連記事と参考文献
豊臣兄弟! 4話 関連記事
「木下藤吉郎秀吉」の「木下」と言う苗字の由来となったと考えられる木下雅楽助については、下記の記事で詳しく紹介しています。合わせて参考にしてください。
豊臣兄弟! 4話 参考文献
今回の記事は下記の書籍を参考としています。これらの著作の著者のうち、黒田基樹さんと柴裕之さんは大河ドラマ「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されています。
