豊臣兄弟! 9話 あらすじ
豊臣兄弟が竹中半兵衛を織田家に味方するよう説得
小一郎(仲野太賀)・藤吉郎(池松壮亮)・蜂須賀正勝(高橋努)の3人が斎藤龍興の家臣で、天才的軍略家の竹中半兵衛を織田家に味方するよう説得。しかし半兵衛は明言を避け、容易には首を縦に振りません。
その翌日、稲葉山城の斎藤龍興(濱田龍臣)はすでに竹中半兵衛が織田家の家臣と会っているという情報を掴んでおり、半兵衛の舅である安藤守就(田中哲司)に半兵衛の殺害を命令。
再び、小一郎・藤吉郎・蜂須賀正勝が半兵衛を説得しに行ったその帰り道、3人は安藤守就の家来たちに捕まり北方城に連行されます。
美濃三人衆の裏切りと稲葉山城の落城
しかし北方城で3人が聞かされた話とは、これまで西美濃を固く守ってきた「美濃三人衆」と呼ばれる安藤守就・稲葉良通(嶋尾康史)・氏家直元(河内大和)たちが斎藤家を見限り、織田家に味方するという驚きの内通情報でした。
美濃三人衆が斎藤龍興を裏切ったという知らせを受けた織田信長(小栗旬)は、さっそく稲葉山城を包囲。
城下町には火が放たれ、燃え広がる火災は稲葉山城も巻き込んで煙が充満。慌てふためく斎藤龍興は家臣たちを置き去りにしたまま、一人で城を脱出しようとします。
仕えるべき主人を失った竹中半兵衛は藤吉郎の説得に応じ、織田家に従うことに。
豊臣兄弟! 9話 ネタバレ
竹中半兵衛は信長よりも先に稲葉山城を「落城」させていた
「豊臣兄弟!」の9話では斎藤龍興(濱田龍臣)による竹中半兵衛の「凄まじい恨み」が描写され、安藤守就(田中哲司)に対して半兵衛を殺せと命令します。
「三年前、あやつがわしに何をしたかは覚えておろう。本来なら切腹のところを、おぬしに免じて、改易、蟄居で済ませてやったのじゃ。が、それもここまでじゃ…竹中半兵衛を殺せ」
「豊臣兄弟!」で稲葉山城が落城したのは1567(永禄10)年の出来事ですが、その3年前の1564(永禄7)年に竹中半兵衛と安藤守就とそのわずかな手勢によって、稲葉山城が落城させられたことを指します。
このときの竹中半兵衛と安藤守就の目的は、龍興を城から奪い取ることではなく、日頃の行いを戒めるため。
しかし美濃国の国主としてメンツを潰された龍興は、「乗っ取り劇」を主導した半兵衛に対して怒りを爆発させているのです。
大河ドラマ「功名が辻」でも描かれた竹中半兵衛の稲葉山城乗っ取り劇
豊臣秀吉研究の第一人者である國學院大学名誉教授の故・桑田忠親さんの著作「豊臣秀吉研究 上」によると、「美濃国古領侍伝」 に掲載されているエピソードを引き合いに出して、この「落城劇」を説明しています。
永禄七年落城説の起こりは、『美濃国古領侍伝』などによれば、斎藤龍興の悪政を歎いた斎藤家の重臣竹中重治が、永禄七年、謀略をもって、稲葉山城を奪取し、城主龍興を追い出した。そうして、それを知った信長が、稲葉山城を譲渡すれば、美濃半国を重治に与えようと言ってきたが、これを拒絶し、美濃の国が平穏になるのを見計らい、一年後に龍興を呼び戻し、城を返し、重治は出家した、というのである。
桑田 忠親. 豊臣秀吉研究 上 角川選書クラシックス (p. 163). (Function). Kindle Edition.
引用した文章中に記述されている「竹中重治」が「豊臣兄弟!」に登場する竹中半兵衛に相当します。
このエピソードは有名で、2006年に放送されたNHK大河ドラマ「功名が辻」の第3回「運命の再会」でも、筒井道隆さんが演じる竹中半兵衛がわずかな手勢でもって稲葉山城を乗っ取る話として描かれています。
なお、大河ドラマ「豊臣兄弟!」のとあらすじとネタバレを1話から最終回まで一気に読みたいという方は、「豊臣兄弟! ネタバレ あらすじ 最終回まで 2026年大河ドラマ」という記事を参考にしてください。
豊臣兄弟! 9話 キャスト 相関図
豊臣兄弟! 9話 キャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」の9話に登場する人物のキャスト一覧とその相関図です。
豊臣兄弟! 全体のキャスト 相関図
大河ドラマ「豊臣兄弟!」全体のキャスト 相関図については下記の記事が参考になります。
また「豊臣兄弟!」のキャスト 相関図の中でも豊臣家の人たちだけにしぼったものについては下記の記事が参考になります。
豊臣兄弟! 9話 関連記事と参考文献
豊臣兄弟! 9話 関連記事
氏家直元・稲葉良通と並んで「美濃三人衆」と呼ばれた安藤守就については以下の記事でも言及しています。
豊臣兄弟! 9話 参考文献
今回の記事は下記の書籍を参考としています。これらの著作の著者のうち、黒田基樹さんと柴裕之さんは大河ドラマ「豊臣兄弟!」で時代考証を担当されています。
